人材不足時代に必要なこれからの営業戦略|求める情報を求めるタイミングで動画で届ける

人材不足時代に必要なこれからの営業戦略

人材不足の時代に営業の生産性を上げるには、お客様が求める情報を、求めるタイミングで、動画で届ける動画営業が有効です。BtoBのバイヤーは営業担当者に連絡する前に、購買プロセスの57%を終えています。

勝負は営業担当者が話す前にWebで見る情報で決まります。営業担当者を増やせなくても、動画なら同じ説明を時間をかけずにお客様へ届けられるため、営業の効率化につながります。

購買の57%は、営業担当者に連絡する前に終わっている

CEB(Corporate Executive Board)の調査によると、BtoBのバイヤーは、営業担当者に連絡する前に、課題の発生、解決策の探索、評価選定といった購買プロセスの57%を完了しています(出典: GAXマーケティングの解説記事。原典は書籍『営業の教科書「ソリューション営業は終わった」』P45)。

BtoBのバイヤーの購買プロセス。営業担当者に連絡する前に完了した購買プロセスは57%、残りは営業担当者に連絡したあと(CEBの調査。『営業の教科書「ソリューション営業は終わった」』P45)
FIG.1 BtoBのバイヤーは、営業担当者に連絡する前に購買プロセスの57%を完了している(CEBの調査)

購買は、Web上である程度完結しているのが現状です。

情報収集に影響を与えたチャネルで、営業担当者を挙げた人は30%

Demand Gen Reportの2012年の調査では、課題解決に向けた情報収集で影響を与えたチャネルとして、Web検索とベンダーWebサイトがそれぞれ78%、ダウンロードしたホワイトペーパーが55%、ソーシャルメディアとレビューサイトが50%でした。営業担当者は30%、展示会は21%、Eメールでの情報は19%です。

課題解決に向けた情報収集で影響を与えたチャネルは? Web検索78%、ベンダーWebサイト78%、ダウンロードしたホワイトペーパー55%、ソーシャルメディア・レビューサイト50%、営業担当者30%、展示会21%、Eメールでの情報19%(Demand Gen Report「The 2012 BtoB Buyers Behavior Survey」、2012年)
FIG.2 課題解決に向けた情報収集で影響を与えたチャネル、営業担当者を挙げた人は30%(2012年の調査)

営業担当者の影響は小さく、勝負はWebでの情報提供で決まります(出典: Demand Gen Report「The 2012 BtoB Buyers Behavior Survey」。GAXマーケティングの解説記事に掲載)。

購買の4段階と、情報収集と比較検討のあいだにある第一の壁

お客様の側から購買プロセスを見ると、課題認識、情報収集、比較検討、評価選定の4段階に分かれ、段階ごとにお客様の状態と社内の状態が変わります。

  • 課題認識: 課題に気づいて困っており、キーワード検索で情報収集を始めます。社内では、メルマガや広告などの情報から動き出す場合と、チーム内で課題解決を指示される場合があり、どちらも必要性は未検討です。
  • 情報収集: 解決策を発見して学習し、より詳しい情報を求めます。社内では解決策を探していることが共有され、費用対効果の検討が進み、解決したいことが具体化しています。
  • 比較検討: 自社に合うサービスの詳しい情報を求め、詳細説明、デモ、トライアルを希望します。社内では、課題の具体化、関係者を巻き込んだ要求事項の確認が進み、予算が明らかになります。
  • 評価選定: 具体的な提案や説明を希望し、数量、時期、予算が明確になり始めます。社内では、これまでの情報収集で得た内容を整理し、評価します。
購買の4段階。課題認識(課題に気づき、検索を始める)→ 情報収集(解決策を知り、詳しい情報を求める)→ 第一の壁 → 比較検討(詳細説明・デモ・トライアルを希望)→ 評価選定(具体的な提案を求め、数量・時期・予算が明確に)
FIG.3 購買の4段階と、情報収集と比較検討のあいだにある第一の壁

お客様は、営業担当者と接点を持つ前に、解決したいことを社内で具体化し、情報をかなり集めています。この情報収集の段階と比較検討のあいだに、「第一の壁」があります。

第一の壁の時点で、お客様は体力を使っています。プロジェクト化していないため通常業務と並行して調べており、営業担当者から詳細を聞く時間は作れません。

この壁を越えられるかどうかは、情報収集の段階で、情報をどれだけ届けておくかで決まります。コンタクトの前に57%が完了している以上、この段階でお客様が次のステップに進むための情報を届ける必要があります。

情報収集と比較検討で求められるのは技術解説・導入事例・製品紹介

情報収集と比較検討の段階でお客様が読みたいコンテンツの形式は、GAXマーケティングの調査で確認できます(出典: GAXマーケティングの調査報告書。「製品・サービスの導入検討に関するアンケート調査報告書」、2023年1月10日〜15日実施、アイティメディア読者会員375名、複数回答)。

情報収集の段階では、技術解説が68.0%、製品・サービス紹介が67.7%、導入事例が66.9%と、この3つが他の形式より明らかに高くなっています。4番目の「使ってみた」体験レビューは44.3%です。

比較検討の段階でも、技術解説が55.7%、導入事例が52.0%、製品・サービス紹介が51.2%と、上位は同じ顔ぶれです。「使ってみた」体験レビューは49.9%で、私は導入事例とほぼ同じ種類の情報だと見ています。

読みたいコンテンツの形式(複数回答)。情報収集の段階: 技術解説68.0%、製品・サービス紹介67.7%、導入事例66.9%、「使ってみた」体験レビュー44.3%。比較検討の段階: 技術解説55.7%、製品・サービス紹介51.2%、導入事例52.0%、「使ってみた」体験レビュー49.9%(GAXマーケティング「製品・サービスの導入検討に関するアンケート調査報告書」、2023年1月、アイティメディア読者会員375名、複数回答)
FIG.4 情報収集と比較検討の段階で読みたいコンテンツの形式、技術解説、製品・サービス紹介、導入事例が上位(2023年1月の調査)

お客様に求められているのは、Web上で製品と事例の詳細を適切に提供することです。適切にとは、お客様が求める情報を、求めるタイミングで提供することを指します。

営業とマーケティングの役割分担と、これからの営業戦略

マーケティング部門は、Webコンテンツ、ホワイトペーパー、ブログ、ウェビナーや動画、展示会を作ります。お客様は、そのコンテンツを自分で取りに行き、受け取ります。

営業部門は、お客様が求めるコンテンツを案内し、お客様から聞いた内容をマーケティング部門にフィードバックします。営業担当者にとって最も重要なのは、お客様が求めている情報を、求めているタイミングで正しく届けることです。

製品情報が十分に提供されているA社と、製品情報に乏しいB社を比べると、A社のほうが信頼でき、A社から話を聞きたくなります。質が高く必要十分な情報を用意したうえで、届け方には4つの観点があります。求めるタイミングで、求める情報を、分かりやすく、記憶に残りやすい形で届けることです。

人材不足の時代に、この4つの観点を満たしながら生産性を上げるには、動画とウェビナーを使います。お客様が求める情報を適切なタイミングでWeb上に届けることを、工数をかけずに実現できるためです。これからの営業戦略で、動画とウェビナーは間違いなく重要になります。

動画営業が有効な3つの理由

態度変容を起こせる

記事やホワイトペーパーは、読んだ人の解釈で終わります。動画やウェビナーなら、伝えたいことを意図どおりに伝えられ、60分の間に欲しいと思ってもらうことも可能です。営業感なく営業できる点も特徴です。

Webサイトやホワイトペーパーはお客様主導で見られるため、たとえば5分で伝えられる情報量には限りがあります。動画なら30分や1時間をかけて、順番に説明できます。お客様の理解が深まり、記憶にも残り、次のステップに進みやすくなります。

費用対効果が良い

新入社員でもベテランでも、同じ品質の説明を、時間をかけずに届けられます。メールで動画を送り、これを見てくださいと伝えるだけで、同じ説明が実現します。

一度動画を作れば、同じ説明にかけるコストはなくなります。商品の説明動画を多く用意するほど、営業担当者がすることは、動画を送る時機を選ぶことだけになります。

ニーズを可視化しやすい

動画やウェビナーは、お客様に時間を使ってもらう手段です。興味のないテーマは見られにくく、しっかり見られたテーマはお客様の関心が高いと分かります。

動画を見始めて5分で離脱していれば、そのテーマに興味はないと分かります。30分や1時間の最後まで見ていれば、興味関心があると分かります。ただし、これは視聴の履歴を取得できる場合に限られます。

関心の高いテーマが分かれば、関連する情報の提供や商品の案内につなげやすくなります。視聴時間を細かく取得できれば興味の度合いを測れ、その手段としてチャットやアンケートも有効です。

調査データで見る動画・ウェビナーの効果

お客様の意向は、PRIZMAの「ウェビナーの実態調査」に表れています(出典: PRIZMAのホワイトペーパー「ウェビナーの実態調査」。2024年3月22日〜23日実施、回答者501人)。

  • オンラインとオフラインの両方でセミナーが開催される場合に優先したい方法は、オンラインが63.3%、オフラインが20.4%、どちらでもいいが16.3%でした。
  • ウェビナー参加後に、商品やサービスの購入や契約に至った経験について、「はい」と答えた人は59.5%でした。
左: オンラインとオフラインの両方でセミナーが開催される場合、優先したい方法。オンライン63.3%、オフライン20.4%、どちらでもいい16.3%。右: ウェビナー参加後に、商品やサービスの購入や契約に至った経験。はい59.5%、いいえ40.5%(PRIZMA「ウェビナーの実態調査」、2024年3月22日〜23日、回答者501人)
FIG.5 セミナーで優先したい方法はオンラインが63.3%、ウェビナー参加後に購入や契約に至った経験がある人は59.5%(2024年3月の調査)

購入や契約に至った理由は、複数回答で、回答者は298人です。同業の成功事例が最多でした。

  • 「同じ業界の成功事例を聞いて、やってみたいと思ったから」が59.1%
  • 「製品やサービスの機能がよく理解できたから」が46.0%
  • 「サービスを検討段階での参加だったから(顕在層)」が32.6%
  • 「ウェビナー参加限定の割引や特典があったから」が8.4%

お客様はオンラインで情報を集めることを求めており、購入や契約の理由の上位は、導入事例と製品の理解でした。次に考えるのは、導入事例と製品の情報をどの形で届けるかです。

ICT企業とマーケティングリサーチ会社の営業DX事例

動画営業では、録画した動画をどう活用するかが重要になります。ここで紹介する2社の事例は、その使い方の例です。

ICT企業、動画のメディアサイトで営業の工数を削減

あるICT企業は、コロナ禍で直接営業ができなくなったことをきっかけに、ネクプロを導入しました。2023年1月時点の導入事例によると、課題は3つありました。

  • 営業活動のデジタル化とオンライン化が急務になり、動画配信の基盤が必要だった
  • 営業1人あたりの生産性を改善したい
  • 主催者の都合で開催するウェビナーでは、お客様の都合によって見られないケースが必ず発生し、機会損失になる

取り組みは、製品の機能紹介、基本的な操作方法、デモ、マニュアルをすべて動画にし、お客様がいつでも見られる動画のメディアサイトを作ることでした。営業が扱う商材は、2023年1月時点で180本の動画になっていました(出典: ネクプロの導入事例)。

営業担当者は動画を紹介するだけで説明が不要になり、営業の工数が大幅に減りました。お客様も、必要な情報を必要なタイミングで得られます。

選定で注目したのは、動画でクロスセルを実現できるかどうかです。顧客ごとに関連動画を一覧表示する機能を標準で搭載していたことが、ネクプロを選んだ理由の1つでした。

結果として、商材の紹介動画を制作し、営業ツールとして活用していました。開発者の目線からも有効なコンテンツとして評価され、商材の開発チームからも、デモ動画や取扱説明動画の掲載依頼が届いていました。

この企業は今後、営業担当者が介在しなくても、動画だけで商談のプロセスが進む形を目指すとしていました。商談プロセスが標準化された商材は営業なしでも売れるようになり、営業メンバーがより高度な案件に注力できることが理想だとしていました。

マーケティングリサーチ会社、セミナーを動画化して視聴実績をSalesforceに連携

あるマーケティングリサーチ会社は、もともとオフラインで開催していたセミナーをすべて動画化し、Web上でオンデマンド配信として公開しました。2022年10月の取材時点の導入事例によると、課題は、オンデマンド動画の視聴実績を正しく取ることと、それをSalesforceに連携して営業担当者がアプローチできることでした。

ネクプロの導入後は、お客様がいつでもセミナーを視聴できるようになりました。どこまで見たかという視聴実績はSalesforceに自動で連携され、営業担当者がそれを把握して、次のアプローチを打てるようになりました。

商品に関する動画や、マーケティングリサーチに関する情報を発信し、お客様に興味を持ってもらっていました。

本部で集約して、全国の拠点に一斉に届ける

導入先の使い方には、本社が主導してお客様に直接ウェビナーを開催する、代理店向けに教育を目的としたウェビナーを開催する、全国の支店向けに開催して商品とサービスの理解を深め、そこからお客様に届ける、といったものもあります。

全国の拠点で営業担当者がそれぞれ同じ案内をしていたものを、本部に集約して各拠点に一斉に見てもらう形にして、大幅な効率化を実現した例があります。

動画営業を成果につなげる4つの要件

お客様に価値があったと感じてもらうには、求めている情報を正しく届けることと、お客様にとって新しい情報を届けることが必要です。求めるタイミングで、求める情報を、正しく届ける。すべてはこの1点につきます。

そのために、動画を作って届けるプラットフォームには、4つの要件があります。

  • どの動画を何%まで見たかの履歴が取れること。買う気があるかを特定するためです。
  • ライブではなく、疑似ライブ配信または録画配信ができること。お客様がいつでも見られる環境を整え、タイミングを逃さないためです。
  • 商談への寄与度と、受注への寄与度を可視化できること。動画が見られたあとに受注につながったかを可視化します。
  • あらゆる情報を集約・蓄積・活用できるCRM(Salesforce等)やMA(マーケティングオートメーション)に連携すること。視聴履歴をそれらに自動で連携し、成果をPDCAサイクルで回せるようにします。
動画営業を成果につなげるプラットフォームの4つの要件。1 視聴履歴(どの動画を何%まで見たかが分かる)。2 疑似ライブか録画(ライブに限らず、いつでも見られる)。3 寄与度の可視化(商談・受注への寄与が分かる)。4 CRM・MA連携(情報を集約・蓄積・活用する)
FIG.6 動画営業を成果につなげるプラットフォームの4つの要件、視聴履歴、疑似ライブか録画、寄与度の可視化、CRM・MA連携

この4つを用意した環境で動画を使うと、成果につながります。ネクプロの取引実績は500社以上あり(出典: Salesforceデータ連携のページ)、成果を上げた企業が取り組んでいるのが、この4つです。

展示会や動画サイトで集めた情報を、営業担当者に渡す

展示会、ウェビナー、オフラインのイベント、動画サイトで集めた情報は、すべてSalesforceに送れます。この連携は「ネクプロ for Salesforce」という名称で利用できます。

展示会では、名刺とその場のアンケートをSalesforceに自動で連携し、お客様にフォローメールを自動で送れる名刺Scanも用意しています。

動画のメディアサイトでは、視聴履歴をそのタイミングでSalesforceに連携し、視聴状況を把握できます。ユーザー別に、パーソナライズしたコンテンツを表示することも可能です。

自社で動画営業が使えそうな領域を検討する

動画にする内容の候補は、事例の中にあります。ICT企業の事例では、製品の機能紹介、操作方法、デモ、マニュアルを動画にしました。マーケティングリサーチ会社の事例では、開催してきたセミナーを動画にしました。拠点ごとに営業担当者が同じ案内をしていた例のように、毎回同じ説明をしている領域が、検討の出発点になります。自社のどの領域なら動画が使えそうかを、まず検討してください。

営業で使える動画の種類と導入のポイントは、ネクプロ公式ブログの営業で使える動画の活用事例を解説した記事でも紹介しています。

動画営業を始めたい方は、ネクプロのデモで、できることと導入事例をご確認ください。