
目次
はじめに
コロナ禍を経てウェビナーが定着した現在、多くの企業がウェビナーを開催しているにもかかわらず、「商談につながらない」「参加者がながら見をやめてくれない」という悩みを抱えています。実際、ウェビナーの参加者の約7割がながら見をしているというデータもあります。
本記事は、ウェビナー「登壇技量UP!ウェビナーを飽きさせない7つのコツ」をもとに作成しました。ウェビナーで参加者をぐっと引きつけるための実践的なコツと、登壇技量に自信がない場合の打ち手をご紹介します。
ウェビナー市場の現状と「聞いてもらえない」問題
ウェビナー界隈でしばしば語られる問いが2つあります。「リアル開催に戻っているのか」、そして「ウェビナーで商談につなげるのは難しいのか」という点です。
リアル開催については、夕方〜夜の交流型セミナーは増えているものの、昼間のオフラインイベントは激減しています。ハイブリッドが主流となっており、ウェビナーが完全になくなることはないと言えます。
一方、ウェビナーから商談につなげることは確かに難しくなっています。その要因として次の3つが挙げられます。
・内容が聞かれていない(そもそも参加者に届いていない)
・同じようなコンテンツが溢れていて差別化できていない
・登壇者の技量不足
このうち最も根本的な問題が「内容が聞かれていない」ことです。視聴者の行動を分解すると「広告で興味を持つ→申し込む→参加する→聞く→態度変容→製品に興味を持つ」という流れが理想です。しかし多くのウェビナーで「聞く」ステップが機能していません。登壇者が真顔で淡々と話す、抑揚がない、楽しそうでないといった状態では、参加者は画面から目を離してしまいます。
この「聞いてもらえない」問題を解消する仕掛けづくりこそが、今回お伝えするテーマの核心です。
ウェビナーを飽きさせない7つのコツ

コツ1:言い切る
「○○だと思います」「出ると思いますので」という曖昧な言い方は、視聴者の信頼を損ないます。自社が経験・蓄積してきたノウハウは「事実」であるはずです。だからこそ「こういうことをすると成果が出ます」「絶対にやってください」と言い切ることで、信憑性と説得力が生まれます。
ウェビナーでは要所要所で明確に断言する習慣をつけましょう。言い切ることは、視聴者を惹きつける最もシンプルかつ効果的なテクニックのひとつです。
コツ2:抑揚をつける
抑揚とは声の音域を広く使うことです。抑揚がつきにくい人に共通しているのは、話す時に表情があまり変わらないという点です。残念な話題をしている時に残念な表情になっていないか、伝えたい時に勢いが感じられないか、振り返ってみてください。
手軽な改善テクニックとして、台本に絵文字を書き込む方法があります。「おはようございます😊」のように笑顔になるべき箇所に絵文字を添えておくと、自然と口角が上がり声のトーンが高くなります。また、スマートフォンのアプリ(500円程度)で自分の音域を測定することもできます。音域を数値で把握し、意識的に声のレンジを広げる練習を重ねることで、抑揚のある話し方が身につきます。
コツ3:楽しそうに話す
楽しそうに話していない人の話は、聴く側も楽しくなりません。これは非常にシンプルですが、見落とされがちなポイントです。淡々と話す、眠そうに話す、無表情で進める——こうした状態のウェビナーは参加者の離脱を招きます。
自分がその分野に対して本当に熱量を持って話しているのか、自分自身に問いかけてみてください。「なぜ自分がこのテーマを伝えたいのか」という動機が明確であるほど、自然と笑顔が生まれ、話に熱がこもります。
コツ4:一人に話しかけるように話す
画面の向こうには多くの参加者がいますが、「全員に向かって話す」という意識ではなく、「パソコンの奥に一人の人がいる」とイメージして話すことが重要です。
具体的な人物を思い浮かべると、語りかけ方が変わります。問いかける時の語尾の上がり方、相槌のタイミング、表情——こういった細かい要素が、視聴者に「自分に向けて話してくれている」という感覚を生み出します。自分が登壇しない場合でも、登壇者の方に必ず伝えてほしいポイントです。
コツ5:重要な箇所は「重要です」と伝える
ながら見をしている参加者に画面を向かせる最も直接的な方法は、「ここは非常に重要です」と明示することです。重要だと宣言されると、人は思わず手を止めて画面に注意を向けます。
口頭での案内が難しい場合は、スライドで視覚的に示す方法も有効です。黒い背景に白文字で「重要」と大きく表示するなど、視覚的なアクセントをつけることで参加者の意識を引きつけられます。
コツ6:問いかけ・クイズを活用する
ウェビナーの参加者は、耳でウェビナーを聴きながら、目は別の資料を見たり、手はキーボードを操作したりしていることが多いです。できれば参加者の「聴覚・視覚・触覚」のすべてをウェビナーに向けてほしいというのが登壇者の本音でしょう。
そのための有効な手段が、問いかけやクイズです。「チャットで教えてください」「この質問にどう思いますか?」といった投げかけをすることで、参加者はタイピングという行為を通じて能動的に参加します。耳だけで聴いている状態と比べて、関与度は格段に上がります。定期的なインタラクションが参加者を画面に引き留める仕掛けになります。
コツ7:あなたが実施する理由を明確にする
今やYouTubeには無限の情報があふれています。メールアドレスを登録しなくても、多くの情報にアクセスできる時代に、なぜ参加者はあなたのウェビナーに申し込む必要があるのでしょうか。
「あなたの会社だから話せること」「あなたの会社だから知っていること」を突き詰めることが、ウェビナーを飽きさせない根本的な解決策です。他社でも話せるような一般的な内容では独自性がなく、参加者が飽きてしまうのは当然です。なぜ自分たちがこのテーマを伝えるのかを明確にすると、登壇者自身の熱量も高まり、視聴者に伝わる話し方が自然と生まれます。
コツがすぐ実践できない場合の3つの解決策
ウェビナーの登壇技量は一朝一夕には身につきません。何十回、何百回と登壇を重ねて習得するものです。「うまい登壇者がいない」「練習時間が確保できない」という場合には、次の3つのアプローチが有効です。

解決策1:司会でカバーする(MC2人体制)
登壇者1人だと淡々としてしまう場合でも、MCを加えた2人体制にすることで会話が生まれ、感情が自然と見えてきます。ただし、MCには相応のスキルが求められます。登壇者の熱量を引き出すような問いかけ、話の深掘り、テンポコントロール——これらができる人をMCに置くことで、ウェビナー全体の質が大きく変わります。
解決策2:資料でカバーする(顔出し不要の紙芝居型)
ウェビナーは必ずしも登壇者の顔が映っている必要はありません。資料だけを表示するスタイルで成果を出している企業は多く存在します。この場合、資料のクオリティと構成が成否を左右します。「読み物」にならず、視覚的に伝わる資料を用意することが重要です。
解決策3:収録・編集を行う(録画ウェビナー)
淡々とした話し方であっても、BGMや映像編集を加えることで視聴に堪えるコンテンツに仕上げることができます。録画ウェビナーは登壇者の技量不足をカバーするだけでなく、リソース削減や集客数増加など多くのメリットをもたらします。
録画ウェビナーの活用と可能性
録画ウェビナーの活用も重要です。その理由は明快です。「自分が動かなくても商談ができる」「話が上手い登壇者がいなくても成立する」という点に尽きます。
ライブウェビナーへの参加を妨げる最大の理由はスケジュールの問題です。録画配信を加えることで集客数は1.1〜1.3倍に増える傾向があります。また、ライブ配信も見て、録画も見るという「二度見」参加者が約5%存在し、この層は非常にエンゲージメントが高いホットリード候補です。
録画ウェビナーには大きく6つの形式があります。
- ノウハウ羅列型:YouTubeのような構成で、10〜20分で必要な情報をテンポよく届ける
- 一発撮りスライド活用型:ワイプ(小窓)を使いながらスライドを見せて話す
- 顔出しなし紙芝居型:登壇者が映らず、資料だけで進行する
- 実況実践型:実際の操作画面やデモを見せながら進行する
- あっちゃんスタイル:中田敦彦氏のYouTubeのように、1人で熱量を持って解説する
- テレビ番組型:複数人で構成され、テレビ番組のような演出を取り入れる
実績として、10分の録画ウェビナーで商談設定率16.7%(45名集客・3件商談)を達成したケースがあります。60分以上のライブウェビナーと遜色ない商談設定率を、10分で実現できた理由は「態度変容」の有無にあります。時間の長さではなく、視聴者が「考えが変わった」「もっと知りたい」と感じられる内容かどうかが重要なのです。
他社の成功事例として紹介されたのは、毎月20分の録画セミナーで約100名を集客し続けているサービスや、法改正のトレンドを押さえたタイトルで継続的に商談につなげているメール関連企業の取り組みです。共通しているのは、「見たい」と思わせるタイトルとバナーへのこだわりです。どれだけ内容が良くても、見てもらわなければ始まりません。タイトルとバナーに全力を注ぐことが、ウェビナー成功の大前提です。
まとめ
ウェビナーを飽きさせない7つのコツを改めて整理します。
- 言い切る:曖昧な表現を排除し、断言する
- 抑揚をつける:声の音域を広く使い、表情を動かす
- 楽しそうに話す:笑顔と熱量が聴衆を引き込む
- 一人に話しかける:特定の人物を想像して語りかける
- 重要な箇所を明示する:「重要です」という一言が注目を集める
- 問いかけ・クイズを活用する:インタラクションで五感をウェビナーに向ける
- あなたが実施する理由を明確にする:独自性と熱量がウェビナーの質を高める
これらすべてをすぐに実践するのは難しいかもしれませんが、まず1つだけ取り組んでみてください。そして登壇技量の向上と並行して、録画ウェビナーという選択肢も積極的に活用していくことで、限られたリソースで最大の成果を生み出すウェビナー運営が実現できます。
ウェビナーの価値は「開催すること」ではなく「参加者の態度を変えること」にあります。今日ご紹介した工夫を一歩ずつ取り入れながら、より多くの参加者が「来てよかった」と感じるウェビナーを目指してみてください。
ウェビナーの企画について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
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