ウェビナー工数削減のヒント〜人員減・開催数増の前に知りたい実践的アプローチ〜

はじめに

「ウェビナーをもっと頻繁に開催したいけれど、人手が足りない」「毎回の準備に追われて担当者が疲弊している」。そんな声は、BtoBマーケティングに取り組む企業の現場で非常によく聞かれます。

ウェビナー担当者の平均人数は1〜2名と言われており、専任担当者がいる企業はわずか12.2%というデータがあります。セミナー・イベント施策の担当者が「不在」と回答した割合は31.1%にのぼり、多くの担当者が他業務と兼任しながら運営しているのが実態です。

この現状を打開するためのキーワードが「工数削減」です。本記事では、「人員減」or「回数増」する前に知りたい工数削減のヒントウェビナーの内容をもとに、担当者が今すぐ実践できる工数削減の方法と具体的な成功事例を詳しくご紹介します。

ウェビナーマーケティングが収益に影響する3つの理由

工数削減の方法論に入る前に、まずウェビナーマーケティングの価値を改めて確認しておきましょう。ウェビナーマーケティングとは、新規リード獲得からクロージング(受注)まで一気通貫で実現できる施策です。その収益貢献の理由は、大きく3つあります。

理由①:一対Nの「営業感がない営業」ができる

通常の一対一の商談とは異なり、ウェビナーは一対多の環境でも商品の訴求や態度変容を促すことができます。参加者が能動的に情報を受け取るため、営業色が薄まり、受け入れられやすいという特徴があります。

理由②:ターゲットリードを集めるのに最適

ウェビナーに参加する方の約半数がターゲット層であるというデータがあります。40万件以上のデータを元にした調査結果であり、他のマーケティング施策と比べて質の高いリードを効率的に集められるのがウェビナーの強みです。

理由③:迅速な態度変容が起こせる

テキスト情報に比べて動画情報は約5000倍の情報量を伝えられると言われています。ウェビナーに参加する方はすでに何らかの課題を抱えているため、その課題をウェビナーで解決できた場合、参加者の記憶に強く残ります。後日「困ったときにあの人に相談しよう」という関係性を自然に構築できるのが、ウェビナーマーケティングの大きなメリットです。

なお、BtoBの意思決定者が情報収集に利用する手段として、検索に次いでウェビナーが2位というデータもあります(2022年調査)。ウェビナーが有力なBtoBマーケティング施策であることは、データからも明らかです。

ウェビナー工数削減の2つのアプローチ

工数を削減するための方法は、大きく分けて「録画ウェビナーの活用」と「専用配信システムの活用」の2つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。

アプローチ①:録画ウェビナーの活用

「毎回ゼロから生配信する」という思い込みを手放すことが、工数削減の第一歩です。録画ウェビナーを上手に活用している企業の事例を見てみましょう。

  • ユーザーベースグループの事例:複数日開催で集客数1.1〜1.3倍

ABMシステムを提供するフォーカス社は、1日だけの開催ではなく複数日開催とアーカイブ配信を組み合わせることで、集客数を1.1〜1.3倍に増やすことに成功しています。「日程が合わなかった」という参加障壁を複数日設定によって取り除くだけで、これだけの差が生まれます。

また、過去に配信したウェビナーをオンデマンドで公開し、自社オウンドメディアとして継続的なリード獲得に活用しています。同社の調査によれば、受注に至るまでに平均3〜4回のウェビナーを視聴するとされており、録画コンテンツを資産として蓄積していく重要性が実証されています。

  • hacomono社の事例:アーカイブまとめカンファレンス化で広告CPA 1/3

フィットネス業界向けに店舗管理・予約システムを提供するハコモノ社は、過去に実施したウェビナーの見逃し配信コンテンツを複数まとめて「オンラインカンファレンス」として広告出稿するというユニークな手法を実践しています。複数の過去ウェビナーをDay1・Day2・Day3と束ね、一つの大型イベントとして訴求した結果、広告のCPA(顧客獲得単価)がそれまでの3分の1まで改善されました。新たなコンテンツ制作コストをほぼかけずに集客効率を大幅に高めた好例です。

  • リチカ社の事例:月10回以上の共催ウェビナーと録画再利用で月100件超の商談設定

リチカ社は、ある時期に月10回以上の共催ウェビナーを実施し、月100件以上の商談設定を実現していました。2回目以降の共催では、過去に配信した同じ内容の録画コンテンツを活用することで、生配信の準備工数を大幅に削減しながら集客数を維持しています。「一度作ったコンテンツをいかに繰り返し活用できるか」という発想の転換が、高頻度開催を可能にしています。

  • 録画ウェビナーを制作・活用する際の3つの注意事項

録画ウェビナーを活用する際には、次の3点を押さえておくことが大切です。

まず「必ず編集を行うこと」です。アーカイブとして配信する場合、生配信をそのまま流すのではなく、冗長な部分のカットや音声・画質の調整を行い、視聴しやすいコンテンツに仕上げることが求められます。

次に「最後まで視聴してもらう工夫をすること」です。双方向性のある投票機能の活用、メインとなる情報を後半に配置する構成、ノウハウを小出しにして「続きが気になる」仕掛けを盛り込むことが重要です。視聴完了率が高まると、参加者の満足度・理解度も向上します。

最後に「録画であることの見せ方を工夫すること」です。録画ウェビナーを案内する際に、必ずしも「録画です」と明示する必要はありません。ウェビナーの満足度は「求めていた情報を得られたか」「新しい情報を知れたか」の2点で決まるため、生放送か録画かは満足度に直接影響しないのです。視聴者の期待値を適切に管理しながら案内することで、より多くの方に視聴してもらえます。

録画ウェビナーについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

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アプローチ②:専用配信システムの活用

専用配信システムを導入すると、どのくらいの工数削減が実現できるのでしょうか。ある大手上場企業では、ネクプロを導入して申し込みページ・配信・アーカイブを一元管理した結果、約30%の工数削減を達成しています。

具体的な削減ポイントは以下の通りです。

  • リマインドメール・お礼メールの自動化(約マイナス30分)

ウェビナー運営では、1週間前・3日前・当日朝・開始15分前など複数回のリマインドメールと、ウェビナー後のお礼メール(全体向け・アンケート回答別)を送る必要があります。専用システムであれば、アンケート回答に応じたメールを自動で配信できるため、手動対応の時間を大幅に削減できます。

  • 各種MAツール・SFAへの自動連携

視聴履歴やアンケート結果をCSVで出力してMAツールやSFAに手動で入力するという煩雑な作業がなくなります。データが自動で連携されるため、営業チームへの情報共有もスムーズになります。

  • アンケートの自動集計と統合

アンケートデータの集計作業が自動化され、結果をリアルタイムで確認できます。参加者ごとの回答内容を素早く把握し、フォロー施策に活かせます。

  • オンデマンド配信ページの簡単作成(約マイナス15分)

ウェビナー終了後にアーカイブ配信するためのバナー作成・申し込みページ再作成といった作業が、専用システムであれば短時間で完了します。ツールがバラバラな環境に比べて大幅な時間削減になります。

これらを積み重ねると、1回のウェビナーあたり数時間の削減が可能です。特に、配信システムを活用してアーカイブまで含めた形で運営した場合、初心者でも1回あたり1時間程度で対応できるようになるといいます。工数が削減されれば、「成果が出る平均開催数」とされる月4回以上の開催も、現実的な目標になります。

ネクプロ活用で成功した施策5選

ここからは、ウェビナー専用配信システム「ネクプロ」を活用して実際に成果を上げた具体的な施策を5つご紹介します。

施策①:3日配信で集客数1.1〜1.3倍

同じ内容のウェビナーを3日間に分けて開催することで、集客数を1.1〜1.3倍に増やせます。ある事例では1回目53名・2回目30名・3回目29名と、同内容でも継続して集客できました。「日程が合わなかった」という機会損失をなくすだけで、これだけの差が生まれます。

ネクプロでは複数日開催でも同一URLで案内できるため、集客メールの管理が簡単です。また、1日目は生配信、2日目・3日目は録画配信というハイブリッド形式も実現可能です。共催ウェビナーでも同様の運用ができるため、パートナー企業との集客においても有効な施策です。

施策②:配信中バナーで次回ウェビナーを案内→25名集客

ネクプロでは視聴画面のカスタマイズが可能で、ウェビナー配信中の画面下部にバナーを表示できます。このバナーをクリックすると次回ウェビナーの申し込みページに誘導される仕組みです。

視聴者259名のウェビナーにおいて、登壇者が口頭で次回ウェビナーへの案内をほとんど行わなかったにもかかわらず、バナー経由だけで25名の申し込みを獲得できた事例があります。資料のダウンロードは18名であり、次回案内のバナー効果が上回った点は注目に値します。ウェビナーの内容に関心を持っているタイミングだからこそ、その場でアクションしてもらいやすいといえます。

施策③:事前アンケートで課題を把握し商談設定を実現

申し込み時点で「ウェビナーに関する課題」を事前アンケートで確認することで、商談設定につながるアプローチが可能になります。

ある事例では、「ウェビナーの配信方法・手段に困っている」と回答した16名(重複などを除いた12名)に対して、「課題をお伺いしたい」という趣旨のメールを送ったところ、商談設定につながりました。メールの文面は「御社の課題をお伺いしないことには、ご紹介できるかどうかわかりません。もしニーズがあればご相談ください」という、押しつけない姿勢のものでした。

この施策の重要なポイントは、事後アンケートに回答しなかった人の課題情報も事前アンケートで取得できていたという点です。ウェビナー後のフォローのみに頼らず、事前情報を活用したアプローチによって商談機会を確実に増やせます。

施策④:アプローチ対象者を約3倍に拡大(20名→60名)

ZoomによるウェビナーではアンケートDLや回答が良かった方など20名程度にしかアプローチできていなかったところ、ネクプロ導入後は以下の複数のデータを組み合わせることで、約60名にアプローチできるようになりました。

  • 事前アンケートで課題を記載した方:約30名
  • ウェビナー中の投票機能で課題が判明した方:10名
  • ウェビナー中に資料をダウンロードした方:25名
  • 事後アンケートで良い回答をいただいた方:20名

(重複を除いた合計が約60名)

ウェビナー中のあらゆる行動データ(投票・資料DL・アンケート回答)を一元的に把握することで、課題に合わせた適切なアプローチ対象者を大幅に拡大できます。「いかにしてウェビナー中に参加者の課題を把握するか」が、この施策の核心です。

施策⑤:完全無人配信で動画オウンドメディアを構築

ネクプロの完全無人配信機能を使えば、人が介在することなく録画ウェビナーを配信し続けることができます。ZoomなどでアーカイブをするためにはPC操作を担当するスタッフが必要ですが、ネクプロであれば不要です。

これを「動画オウンドメディア」として捉えると、いつでも見込み客が自分のタイミングで視聴・資料ダウンロードできる仕組みが完成します。申し込みページの作成から配信・アーカイブまでをネクプロで一元管理できるため、ウェビナーをコンテンツ資産として積み上げながら、開催数を無理なく増やしていくことが可能です。フォーカス社やAdobeのように、継続的にリードを獲得し続けるオウンドメディアを構築するための基盤となります。

AI活用でウェビナー企画もさらに効率化

工数削減の観点から、ChatGPTなどのAIツールをウェビナー企画に活用することも有効です。特に企画立案フェーズは、AIが最も力を発揮できる場面です。

おすすめのプロンプトは次の通りです。

「あなたはプロのマーケターです。以下は過去に優秀な成績を収めたウェビナーのリストです。これらのタイトルを見て、再現性のあるタイトルの付け方やルールを提案してください。」

このプロンプトで成功ウェビナーのタイトルから共通項を抽出し、その法則を適用して新しいウェビナーのタイトルや企画案を生成することで、企画立案の時間を大幅に短縮できます。自社の過去実績だけでなく、他社の優れたウェビナー事例を参考にすることも可能です。AIが出した案が参加者に刺さるかどうかを最終判断するのは人間ですが、「確からしい企画」を素早く複数案出せるという点で、非常に実用的な活用法です。

まとめ:工数削減は「売上増」への近道

本記事のポイントをまとめると、以下の通りです。

  • ウェビナー担当者の多くは少人数(平均1〜2名)で運営しており、工数削減は急務です
  • 工数削減の主な手法は「録画ウェビナーの活用」と「専用配信システムの活用」の2つです
  • 録画ウェビナーを活用することで、一度作ったコンテンツを資産として複数回・複数日に展開できます
  • 専用配信システムにより約30%の工数削減が実現でき、開催頻度を無理なく高められます
  • ネクプロの5つの成功施策(3日配信・バナー活用・事前アンケート・視聴行動分析・完全無人配信)を組み合わせることで、集客・商談・売上に直結する成果を出せます

工数を削減することは、単なる「効率化」ではありません。余裕が生まれることでウェビナーの開催数が増え、集客の機会が増え、商談設定が増え、受注につながるという好循環が生まれます。「成果が出る平均開催数」とされる月4回以上の開催を目指す上で、工数削減への取り組みは避けて通れないテーマです。

まずは録画ウェビナーの活用と専用配信システムの導入から、できることを一つずつ実践してみてはいかがでしょうか。

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