イベントマーケティングとは、セミナーや展示会などのリアルイベントを実施して、リードを獲得し、ナーチャリングする手法です。
イベントマーケティングは、これまでもさまざまなシーンで活用されており、それほど珍しい手法ではありません。しかし近年の働き方改革や新型コロナウィルスの蔓延により、企業の営業活動が一変し、リアルなイベントの開催が実施しにくくなりました。
そこで台頭しているのが「オンラインイベント」です。これは従来のオフライン(リアル)イベントではなく、インターネットを通じてイベントの動画を配信し、参会者にPCやスマホなどのデバイスで視聴してもらうイベントです。 近年急速に進むインターネット環境の整備により、多くの方がオフィスや自宅だけでなく、いつ・どこにいても動画を視聴できる環境が整っています。だからこそ、リスクが少なく効果的な集客ができるオンラインイベントの開催が注目を集めているのです。
そこで今回は、オンラインイベントを中心としたイベントマーケティングで集客を自動化する方法について徹底解説します。 企業の経営者はもちろん、営業担当者やマーケターの方も、ぜひ参考にしてください。
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目次
イベントマーケティングの目的
イベントマーケティングは、リードジェネレーションからリードナーチャリング、商談機会の創出、クロスセルや解約防止、ブランディングなど、さまざまな効果を期待できます。
そのため、マーケターはもちろんのこと、営業に携わる担当者もカスタマーサクセスに向けたサポート体制を構築する良い機会となります。 とくにマーケティング施策が多様化している現代では、顧客とダイレクトに接しながらナーチャリングできるのも大きなメリットとなるでしょう。しかもリアルイベントをオンライン化することで、社内のリソースと経費を最小限に抑えながら効果的なイベントを実施できます。
以下では、オンラインイベントによる手間と費用をかけずにリード獲得や集客を自動化する仕組みについて解説します。
オンラインイベントで安く多く集客する方法
イベントマーケティングというと、どうしても手間や経費がかかってしまい大きな負担があると考えがちですが、実はオンラインイベントの実施にはそれほど大きな負担がありません。
それは会場の確保や大掛かりなセッティングをする必要がなく、録画を上手く使うことで、動画の撮り直しや加工も比較的簡単にできるからです。そして同じようなイベントを繰り返し行うことで、イベントの精度が向上し、集客力も大きくなっていくでしょう。
オンライン開催のイベントでは、会場のキャパシティの問題もなく、参加顧客の上限は原則としてありません。そのため積極的にイベント告知を行うことで、より多くのリードを獲得できる可能性があります。
イベントの告知も、メールやメルマガ、テレアポ、自社のHPやLP、SNSなどさまざまな媒体を活用しましょう。
オンラインイベントの種類と特徴
ビジネス系のオンラインイベントには、セミナー(ウェビナー)やカンファレンス、シンポジウム、展示会、製品発表会、株主総会などさまざまな種類があります。
このようなビジネス系のイベントでは、通常数百人から数千人規模を収容できるホールや会場の準備が必要です。 しかし、オンラインイベントの場合は、企業の規模に関わらず場所や参加人数を考慮する必要がありません。そのため、オンライン環境を整備するだけで、インターネット環境のある国内外すべての顧客に向けたイベントを開催できます。
オンラインイベントの開催には、ウェビナーツールがおすすめです。
近年さまざまな企業で導入されているウェビナーツールは、イベントの動画配信だけでなく、MAツールと連携することでイベント後の顧客管理も同時に行えます。
ウェビナーを活用したイベント
ウェビナーとはWeb上でおこなうセミナーのことですが、その他にも商品展示会や商品の紹介動画など、さまざまな動画を配信できます。動画の配信方法も、ライブ配信やオンデマンド配信、疑似ライブ配信など多彩です。
ウェビナーの特徴は、セミナーなどの動画配信を通じて視聴登録などの情報入力によりリードを獲得できるところです。ウェビナーはオフラインのセミナーと違い、場所の制限や会場にかかる費用、会場のキャパシティー問題が無いため、多くの見込み客を低コストで大量に獲得できる可能性があります。
またウェビナーツールでは、視聴者の視聴時間や関連資料のダウンロード状況などを個別に計測できたり、アンケートや質問に直接答えるQA機能なども装備されているため、セミナー実施後のアフターフォローに役立つ情報収集が容易にできるのも魅力です。
そして、それだけでなく、MAツールと連携した顧客管理を同時に自動化できるのも大きな強みでありメリットとなります。
このように、ウェビナーのツールを駆使することで、セミナーの実施やリード獲得だけでなく、その後のナーチャリングや営業活動にも活用可能です。
ウェビナーの効果的な運営のポイント
ここでは、ウェビナーを使ったイベント営業を効果的に運営する方法について、6つのポイントに分けて解説します。
以下のポイントに注意することで営業の成果が大きく変わりますので、ぜひ参考にしてください。
オンライン環境を整備する
まず、ウェビナーツールを利用するにはインターネット環境を整備する必要があります。特にライブ配信を活用したい場合は、インターネットの速度にも注意しましょう。
できれば何度か社内のメンバーで動画配信のシミュレーションを行い、オンライン配信に問題がないことを事前に確認しましょう。
自社に合ったウェビナーツールを利用する
ウェビナーツールにはさまざまな種類があり、それぞれ価格や機能が大きく異なります。費用はもちろん、必要な機能が備わっているかなども確認しましょう。
同じ属性の顧客に対しメールやDMで集客する
自社の商品やサービスに合った属性の顧客をリストから抽出し、メールやDMでセミナーや商品の展示会の案内を送付します。 案内には必ず期限を設け、サービスの特典をつけるなどして、できるだけ多くの質の高いリードの獲得を目指しましょう。
ウェビナー開催後にデータを分析する
ウェビナー開催後は、サイトの閲覧数やCVR(コンバージョンレート)などをできるだけ詳細に分析することが大切です。ここで収集したデータを基に、顧客へのフォローアップや次回のウェビナーへ向けたフィードバックを行います。
ウェビナー後のアフターフォローを徹底する
ウェビナーツールを活用したイベント営業では、動画配信後のアフターフォローが非常に重要です。
ウェビナーイベントを1回実施しただけでは商品やサービスの魅力が伝わっていない可能性があるため、アフターフォローで顧客と更にコミュニケーションを深めることが大切です。
売込みをしすぎない
ウェビナーツールは、あくまで顧客とのコミュニケーションを図ることが主な目的です。
もちろん営業ツールとしても使えるのですが、オンラインで無理な売り込みをすると断られやすい特徴があります。
そこで顧客と上手に距離を取りながら、じっくりと営業活動を進めるのがウェビナー営業のポイントです。
オンラインイベントでウェビナーを活用するメリット
以下では、ウェビナーを使ったリードジェネレーションのメリット4つを解説します。
見込み客に絞ったアプローチができる
ウェビナーツールのメリットは、自社の商品やサービスに興味を持っている見込み顧客に対して、直接アプローチしやすいことです。
オンラインでセミナーや展示会などの開催告知を行い、顧客がそれに参加するためには、アカウントやメールアドレスなどの登録が必要となります。 ウェビナーは、参加者が自ら顧客情報を登録して参加するため、自社の商品やサービスへの関心が高い見込み顧客だけを絞り込んでセミナーを開催できます。
また、これらの登録情報により、イベント後のフォローアップも積極的にできるため、効率的なマーケティング活動につなげることができます。
集客力が高く全国のユーザーが参加できる
ウェビナーでは、開催する場所と参加者との距離や時間の問題がないため、どこからでも参加者を募ることができます。また録画配信を使えば時間的な問題も解決できるため、海外の顧客も問題なく集客できるでしょう。
低コストで開催できる
会場を準備して対面形式で実施するリアルなセミナーとは異なり、ウェビナーでは会場の設営費はもちろん、スタッフの数や工程数、コストを大幅に削減できます。
それ以外にも、パンフレットなどの資料をPDFや動画コンテンツで送付できるため、費用を最小限に抑えながら効果的なアプローチが可能です。
参加者の人数に制限なくアプローチできる
リアルなセミナーでは、会場の場所やサイズによって来場者の数も決まってくるため、実質的な制限があります。 しかしウェビナーを使うことにより、参加人数に関係なく同じ規模のセミナーや展示会を実施できます。
ウェビナーの配信方法
次に、ウェビナーの主体となる3つの配信方法を紹介します。
ライブ配信
ライブ配信はリアルタイムな配信となるため、チャット機能やアンケート機能を活用して、顧客とコミュニケーションを取りながら進めることができます。
ただし生配信となるため、動画の配信中に回線のトラブルが起こらないように注意しなければなりません。
オンデマンド配信
オンデマンド配信とは、事前に録画した動画を配信する方法です。
録画の場合は、顧客がいつでも視聴できるメリットがあります。 ライブ配信に参加できなかった人も、都合の良いタイミングでオンデマンド配信をチェックできるため、ライブ配信とオンデマンド配信の両方を使うことで、効果的なマーケティングができるでしょう。
擬似ライブ配信
擬似ライブ配信とは、ライブ配信とオンデマンド配信を掛け合わせた手法で行います。
配信する動画を事前に録画し、スタッフがリアルタイムに顧客対応することで、参加者とのコミュニケーションを実現します。 配信する動画はすでにできあがっているため、事前に準備したタイムスケジュールに沿いながら、少人数の営業スタッフで運用できるでしょう。
ウェビナーの営業活用事例
また、ウェビナーをセミナーや展示会以外に活用する方法もあります。
実際、企業によってはオンライン営業に活用するケースが増えています。 ウェビナーツールで自社製品の説明や紹介を行ったり、技術力の向上を目指したWeb説明会を実施する企業もあります。また、商品やサービスの説明をオンラインで配信することで、製品の詳細な特徴を顧客にわかりやすく伝えることが可能です。
ウェビナーツールの良い点は、単なる動画配信ではなく、顧客と密にコミュニケーションを取れる点にあります。顧客からの質問にリアルタイムに答えたり、アンケート調査を実施することもできるため、単なる営業だけでなくナーチャリングなどのマーケティングにも役立ちます。
ウェビナーとMAツールでリードを優良顧客へ
ここでは、ウェビナーとMAツールが連携したことで顧客管理の自動化に成功した事例を紹介します。
「株式会社ネクプロ」は、ウェビナープラットフォーム「ネクプロ」の顧客データや視聴データを、SATORI株式会社のMAツール「SATORI」とシームレスに連携する機能のサービス提供を開始しました。
コロナ禍により、オフラインでの展示会やセミナーが満足にできなくなった今、新しいマーケティングの施策として、ウェビナーを開催する企業が急激に増えています。 しかし、マーケティング施策を自動化することで業務を効率化するはずが、生産性の向上を図るMAツールとウェビナーがシステム連携できないことにより、ウェビナーから手動でMAツールに顧客データを移さなければならない問題が発生しています。
そこでネクプロは、MAツールの「SATORI」とのシステム連携を可能にすることにより、手動で行う情報の移転作業を解消し、ウェビナーマーケティングを自動化するサービスの提供をスタートさせました。
「ネクプロ」と「SATORI」のシステム間連携により、申込データや視聴データの連携が自動化されます。そして、最適なタイミングで顧客に情報提供を自動で行うことが可能となりました。このウェビナーとMAツールの連携により、顧客に的確なタイミングでサービスを提供しカスタマーサクセスに導くことで、企業にも大きなメリットがもたらされているのです。
オンラインイベントで集客を効率化するのまとめ
このように、ウェビナーツールなどを活用したイベントは、リアルなセミナーや展示会にはないメリットが数多くあります。
特に「見込み顧客をたくさん集めてPRしたい」「全国にいるユーザーに対して広くアプローチしたい」「販促費やセミナー費用、手間や人件費は極力抑えたい」といった企業には、ウェビナーを活用したオンラインイベントを繰り返し行い、自社商品やサービスのファンを獲得することが重要です。 またウェビナー動画の活用方法によっては、売上や成約率の向上だけでなく、さまざまな経費削減にも繋がるため、企業の最終的な利益の向上にも大きく役立つでしょう。
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