
B2Bマーケティングにおいて、ウェビナー(Webinar)はリード獲得から育成(リードナーチャリング)までを担う極めて重要な施策です。しかし、「どの形式で配信するのが自社にとって最適なのか?」という悩みは、多くのマーケティング担当者が直面する課題です。
結論からお伝えすると、ウェビナーの形式は大きく分けて「ライブ配信」「疑似ライブ配信」「オンデマンド配信」の3種類があり、目的(認知拡大、商談化、既存顧客フォローなど)に応じてこれらを使い分けることが成功の鍵となります。
この記事では、B2B向けウェビナープラットフォームを提供するネクプロの知見に基づき、各形式のメリット・デメリット、最新の活用事例、そして失敗しないツール選びまでを徹底的に解説します。
目次
1. ウェビナー形式は「目的」と「リソース」で選ぶ
まずは、主要な3形式の特徴をまとめました。配信形式ごとの特徴を把握することで、自社に最適な手法が見えてきます。

形式①:ライブ配信(リアルタイム型)
ライブ配信は、特定の日時にリアルタイムで生配信する形式です。現在進行形の情報を共有し、視聴者との一体感を生むのに最適な形式です。
【代表的な用途】 新製品発表会、記者会見、双方向性が不可欠なQ&Aセッション。
ライブ配信のメリット
- 圧倒的な双方向性(エンゲージメント)
講師がその場で質問に答えたり、視聴者の反応を見て話すトーンを変えたりすることで、エンゲージメントを高められます。「今、自分に語りかけてくれている」というライブ特有の体験が、信頼関係の構築を加速させます。 - 情報の鮮度が高い
その日のニュースや最新の市場動向を盛り込めるため、トレンド性の高いテーマに適しています。
ライブ配信のデメリット
- テクニカルリスク
インターネット回線の瞬断やPCのフリーズなど、配信トラブルが直接視聴体験を損なうリスクがあります。 - 登壇者の負担と拘束
配信時間に必ず登壇者が待機する必要があり、人気講師や役員をアサインする場合、スケジュールの調整コストが高くなります。
ライブ配信について詳しく知りたい方はこちらも記事もおすすめです。
形式②:疑似ライブ配信(ハイブリッド型)
疑似ライブ配信は、あらかじめ収録・編集した動画を、決められた日時に「ライブ」として配信する形式です。
録画動画の「安定性」とライブ配信の「臨場感」を掛け合わせた、B2Bマーケティングにおいて非常に合理的な形式です。
【代表的な用途】 定期開催のリード獲得セミナー、デモ実演を伴う製品紹介。
疑似ライブ配信のメリット
- 配信クオリティの安定
言い間違いや機材トラブルを編集段階で排除できるため、常に高品質なセミナーを提供できます。 - 少人数での運営が可能
登壇者は配信当日に現場にいる必要はありません。マーケティング担当者1名でチャット対応のみを行うといった効率的な運営が可能です。
配信中のチャットやアンケート・投票機能をリアルタイムでフル活用することで、視聴者の「ライブに参加している」感を演出できます。
疑似ライブ配信のデメリット
- 臨機応変な対応が難しい
既に収録された動画であるため、当日のニュースや急な状況変化を動画内容自体に反映させることはできません。ただし、冒頭や最後だけライブで繋ぐ「部分ライブ」の手法でこの弱点はカバーできます。
疑似ライブ配信について詳しく知りたい方はこちらも記事もおすすめです。
形式③:オンデマンド配信(録画視聴型)
オンデマンド配信は、所定の期間内で視聴者が「見たい時にいつでも見られる」形式です。「セミナーの開催日時に合わせられない」という潜在顧客を逃しません。
【代表的な用途】 導入事例の紹介、操作マニュアル動画、お役立ちコンテンツのアーカイブ。
オンデマンド配信のメリット
- 集客の最大化
時間の制約がないため、ライブ配信に参加できなかった層も網羅できます。 - 資産化
一度制作すれば、Webサイトやメールマガジンを通じて、半年〜1年以上にわたりリードを獲得し続ける資産になります。
オンデマンド配信のデメリット
- 離脱のしやすさ
「いつでも見られる」ことは「いつでも止められる」ことの裏返しです。飽きさせないための編集(テロップの挿入やチャプター分け)や、視聴後のネクストアクション(CTA)の配置が極めて重要になります。
オンデマンド配信について詳しく知りたい方はこちらも記事もおすすめです。
2. ネクプロが分析する「成果が出る」形式の選び方
ウェビナー普及当初は「対面セミナーの代替」としてライブ配信が中心でしたが、現在は「視聴者のタイパ(タイムパフォーマンス)向上」と「運営側の効率化・安定化」を両立させるため、疑似ライブやオンデマンド配信を組み合わせる戦略が主流となっています。
B2Bマーケティングの観点から、ネクプロでは目的に応じた最適な形式の組み合わせを提案します。
リード獲得効率を最大化する「ステップ配信」
単一の形式で開催するのではなく、以下のようにフローを設計するのが最も効果的です。
- ライブ・疑似ライブを開催:まずは「限定感」を出して集客し、熱量の高いリードを抽出。
- オンデマンド化:開催後に「見逃し配信」として公開し、未参加者からのリードを回収。
- 再利用(再放送):評判の良かった回を「疑似ライブ」で定期的に自動配信し、運用コストを下げながらリードを量産。
ファネルに合わせた形式選定
あるいは、B2Bの購買プロセスにおいては以下の使い分けも効果的です。
- 認知拡大フェーズ(新規集客): 参加ハードルの低い「オンデマンド配信」や、話題性のあるテーマでの「ライブ配信」。
- 検討・育成フェーズ(リードナーチャリング): 安定して高い情報密度を届けられる「疑似ライブ配信」。定期開催により接触回数を増やします。
- 商談・クロージングフェーズ: 個別の疑問に徹底的に答える「ライブ形式の少人数相談会」。
3. ウェビナーツール比較:ネクプロ vs Zoom
ウェビナー形式を検討する際、避けて通れないのがツールの選択です。代表的な2つのツールを比較します。
ネクプロ(B2Bマーケティング向けのウェビナープラットフォーム)

ネクプロは、単なる配信ツールではなく「マーケティングプラットフォーム」です。
- 強み:ライブ、疑似ライブ、オンデマンドすべてに対応。申込フォームやステップメール作成、アンケート、投票機能など配信に必要な機能も一元管理。また、詳細な視聴データにより、視聴者の行動履歴、属性に応じた対応が可能です。
- CRM連携:Salesforce等との強固な連携により、ウェビナー視聴後のインサイドセールスへのパスを自動化します。
▼ネクプロの機能を詳しく見る

Zoom Webinar(汎用型ミーティング延長ツール)

誰もが使い慣れているツールですが、B2Bマーケティングにおいては注意点もあります。
- 強み:導入のしやすさと低コスト。双方向のミーティング形式には非常に強いです。
- 弱み:動画のストック(オンデマンド化)や、詳細な視聴行動分析には別途サードパーティ製ツールが必要になるケースが多いです。
- おすすめの形式:小規模なライブ配信、質疑応答が中心の座談会。
※Zoomの使い方や詳細な機能や活用法については、Zoomウェビナーの使い方、Zoomウェビナー設定方法の記事でも詳しく解説しています。
4. 【事例】疑似ライブとオンデマンドの併用で、開催回数増&ユーザー満足度が向上

ウェビナー形式を戦略的に使い分けることで、成果を上げた事例をご紹介します。
ミドルウェア『Edgecross』の普及を推進する一般社団法人Edgecrossコンソーシアム様は、製造業のDX化を検討する企業やベンダー向けに、設立当初から対面セミナーを開催していました。しかし、コロナ禍を契機にオンライン化へ舵を切り、ネクプロを活用して「疑似ライブ」と「オンデマンド」を組み合わせた運用を開始しました。
導入前の課題:リソースの限界と地理的な制約
- 高コスト・高負荷:リアル開催は会場費や準備工数が大きく、少人数のスタッフでは開催頻度を上げられない。
- 集客の限定化:東京中心の開催となり、遠方の顧客にアプローチできていない。
導入後の成果:開催回数の増加と顧客満足度の向上
ウェビナーへの移行、特に「疑似ライブ」と「オンデマンド」の併用により、以下のような成果が得られました。
- 運用効率の劇的向上:
「疑似ライブ」形式を採用したことで、配信当日の運営負担を最小化。結果として、以前は難しかった「月5〜10回」という高頻度での開催を実現しました。 - 視聴者ニーズへの適合(オンデマンド活用):
配信後の動画はオンデマンド配信として公開。視聴者からは「一度で理解しきれなかった部分を繰り返し見ることができ、理解が深まった」と高い評価を得ています。 - 全方位的なイベント運営:
定期的な小規模ウェビナーから、年2回の大規模イベントまで、すべてネクプロ一つのプラットフォームで完結。遠方の顧客も含め、全国へのアプローチが可能になりました。
このように、「疑似ライブで運営を効率化し、オンデマンドで顧客の理解を深める」という形式の組み合わせは、リソースの限られたB2Bマーケティングチームにとって非常に有効な戦略です。
▼ネクプロの導入事例をもっと見る

5. よくある質問(FAQ)
Q1:自社にとって最適な形式をどのように判断すればよいですか?
A:まずは「目的」と「運営リソース」のバランスで判断してください。
最新トレンドを扱う場合や講師の個性を出したい場合は「ライブ」、週1回以上の定期開催で安定したリード獲得を目指すなら「疑似ライブ」、事例紹介などのストック型コンテンツなら「オンデマンド」が適しています。
Q2:ウェビナーの録画を再利用する際、著作権などの注意点はありますか?
A:外部講師が登壇する場合、契約書に「二次利用(オンデマンド配信や再放送)」の承諾を含める必要があります。
自社社員が登壇する場合は問題ありませんが、使用している統計データなどの出典元が最新であるか、定期的な見直しをおすすめします。
詳しくはこちらの記事もご覧ください。
Q3:疑似ライブ配信で「ライブ感」を出すコツは?
A:チャットでの積極的な声掛けと、アンケートの活用です。
動画の開始時に「こんにちは!本日は〇〇から配信しています。質問は随時チャットへどうぞ」と投稿するだけでも、視聴者の参加意欲は大きく変わります。
Q4:オンデマンド動画の最適な長さは?
A:B2Bの場合、15分〜30分程度が最も視聴維持率が高い傾向にあります。
1時間を超えるライブ配信のアーカイブを公開する場合は、トピックごとにチャプター(目次)を分けるといった工夫が有効です。
Q5:オンデマンド配信の動画は、ライブ配信の録画のままで良いですか?
A:理想は、オンデマンド用に再編集することです。
ライブ時の「(機材確認などの)冒頭の待ち時間」や「特定の視聴者との長いやり取り」は、後から見る人にとっては離脱要因になります。要点を凝縮した編集を施すことで、視聴完了率が高まります。
6. まとめ:自社に最適なウェビナー形式で成果を最大化しよう
ウェビナー形式の選択は、単なる配信手法の決定ではなく、「顧客とのコミュニケーション設計」そのものです。
- ライブ配信:熱量を伝え、その場で関係を深める
- 疑似ライブ配信:安定した品質で効率的にリードを育成する
- オンデマンド配信:24時間365日稼働する営業資産でリードを獲得する
まずは、自社が今「新規リードの獲得」を優先したいのか、それとも「既存リードの商談化」を優先したいのかを明確にしましょう。
ネクプロでは、これらすべての形式に対応したプラットフォーム提供だけでなく、貴社の課題に合わせた最適な運用設計のコンサルティングも行っております。ウェビナーの成果でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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