ウェビナーとは?意味や活用シーン・メリット・注意点まで徹底解説

今ビジネスシーンにおいて、テレワークやオンライン会議などの急速なオンライン化が進んでいます。
そんな中注目されているのが、低コストで場所を選ばず開催できる「ウェビナー(オンラインセミナー)」です。

オンラインセミナーと、従来の会場開催型セミナーはどのような点が異なるのでしょうか?
ウェビナーが活用されているシーンや特徴を、メリット・デメリットとともにご紹介します。

ウェビナーを開催する注意点など基本的な情報と合わせて参考にしてください。

ウェビナーとは?

ウェビナーは「ウェブ(Web)」と「セミナー(Seminar)」の2つの意味を持つ造語のこと。

オンラインセミナーと呼ばれることもあり、名前のとおりネットを通じて配信や動画を発信する形式のセミナーです。

近年ではZoomやYoutubeLiveなどを使って、ウェビナーを行う企業が増えているのをご存知ですか?

ウェビナーは専門家を招いての講義や会社説明会、新商品・サービスの紹介など、さまざまな場で活用されています。
開催場所を選ばず、国内や世界各国から参加者を募れるため、グローバルな発信ができる注目の方法なのです。

オンラインセミナー(ウェビナー)と会場開催型セミナーを比較

オンラインで開催するウェビナーと、会場開催型のセミナーは、開催方法やコストなどでさまざまな違いがあります。それぞれの特徴とメリット・デメリットを一覧表にまとめました。

ウェビナー会場開催型
開催方法・インターネット上で開催
・オンライン会議やウェビナー向けシステムを利用
・参加人数に合わせた会場で実施
開催場所・社内の会議室、自宅などネット環境がある場所ならどこからでもOK
・PCやタブレットスマホから受講者がアクセスできる
・参加人数に合わせた会場をレンタルして開催することがほとんど
・受講者は現地に直接足を運ぶ
コスト会場のレンタル費用がかからないため低コスト参加者を収容する会場をレンタルする必要がある分、コストがかかる
参加人数1人~1万人まで幅広い会場の収容人数分
事前準備と運営・会場予約や当日の案内係の運営が不要
・最初は安定した配信環境を作る準備が必要
会場レンタル用の日程調整や、当日の受付や案内、撤去作業などがある。
双方向コミュニケーションチャット・音声通話でのやり取りが中心で、ラグが発生する。同会場にいるためラグなしでコミュニケーションがとれる。参加者の顔や動きを見られる。

ウェビナーは広い会場がなくとも、配信環境を整えるだけでいつでも開催可能です。
会場のレンタル費用や準備の手間が少ないので、全体的なコストの低さが魅力。

一方、従来の会場開催のセミナーは会場をレンタルするための日程調整の手間や、レンタル料のコストなどが発生します。
ただし現地に参加者を招くので、直接顔を見ながらコミュニケーションがとれる距離の近さがメリットです。

ウェビナーの活用シーンは?

ウェビナーは主にどんなシーンで活用されているのでしょうか?オンラインならではのメリットと合わせて、主な活用方法をご紹介します。

セミナーや講義

教授や専門家を招いてのセミナーや講義にウェビナーが活用されています。オンラインでの開催は、資料として映像や音声も共有しやすく、ペーパーレス化に役立ちます。

また、セミナーや講義の様子をそのまま録画し、アーカイブとして残すことも可能です。

製品・サービス説明会

自社の新商品説明やサービスの説明会にもウェビナーが役立てられています。

新商品のパンフレットもダウンロード資料として頒布できるほか、新商品のCMやPVといった映像も共有しやすいです。

オフラインでの会場開催と違って、会場の収容人数を気にせず参加者を募集できるところもウェビナーの強み。

一度の開催で国内どころか、世界中の多くの人々に製品やサービス説明を届けられます。

社内・社外研修

これまで研修と言えば、社内の会議室に参加者を集めて講師を招くか、研修所に訪問する社外研修が従来の形でした。

オンライン開催すれば、参加者も講師も毎回移動する必要がなく、その場で研修を行えます。大きく時間とコストを削減できるため、より効率的に研修を進められるのです。

ウェビナーの配信方法

ウェビナーの配信方法は、大きくわけて3つのパターンがあるのをご存知ですか?
目的に合わせて配信方法を選ぶことで、より効率的な情報発信が可能です。

3つの配信方法の特徴を、それぞれ見ていきましょう。

リアルタイムの「ライブ配信」

いわゆる生放送スタイルのウェビナーです。
リアルタイムで講義や説明会を行い、参加者はチャットや音声通話で質問できます。

配信日時を決めて参加者に集まってもらうので、実際の会場に集まるセミナーの雰囲気に近いことが特徴。ただし、リアルタイムなので機材トラブルなどが起きると途中で配信が停止するリスクもあります。

事前にリアルタイムのネット配信に対応できる、通信環境を整えておきましょう。

動画をライブで配信する「疑似ライブ」

「あらかじめ用意しておいた動画」を指定した日時に配信します。
視聴者側はライブ配信の感覚で参加できる一方、主催者にとってはライブ配信で起こりがちな予期せぬトラブルなどが回避できるため、安心・安全な配信方法です。

動画配信中はチャットなどで視聴者とコミュニケーションをとることもできるため、リアルタイム感も演出できます。

録画映像を配信する「オンデマンド配信」

セミナーや説明の様子を撮影した動画を配信するスタイルです。
配信日時が決まっていないので、参加者は好きなときに視聴できるうえ、アーカイブを繰り返し確認できるところがメリット。

また、開催者側も録画スタイルなので撮り直しが簡単なうえ、あとから字幕や画像などの編集を加えられます。

ウェビナーのメリット【開催者】

ウェビナーを利用するメリットを、さらに1つずつくわしくご説明します。
まずは開催者側がウェビナーを実施するメリットを見ていきましょう。

会場開催よりも低コスト

オフラインセミナーは、会場をレンタルするコストがかかります。
一方、ウェビナーはオンライン開催なので、登壇者や、機材が入るスペースさえあれば開催できます。

社内の会議室などを利用すれば会場コストはほぼゼロ。コストが低い分、配信環境が整えば毎日のように実施できます。

収容人数に制限がない

インターネット環境があれば、誰でも参加できるのがウェビナーのメリット。
ツールによっては最大1万人まで同時接続が可能なので、会場のように収容人数を気にせず募集できます。

一度の開催で全国の参加者に情報を拡散できるため、特に新商品や社内のサービスなどの紹介では費用対効果が非常に高い方法です。

事前準備が少ない

オフラインでのセミナーは事前に会場設営などの準備が必要です。
当日も参加者への案内など、運営用のスタッフに人員を割かなければなりません。

ウェビナーなら会場設営の手間がないので、少人数のスタッフで開催可能です。

ウェビナーのデメリット【開催者】

多くの参加者を集められるうえ、低コストで開催できるのがウェビナーです。
しかし、メリットだけでなく次のようなデメリットもいくつかあります。

通信機器のトラブルリスクがある

オンライン開催なので、インターネットや通信機器の接続に注意が必要です。

回線速度が遅かったり、機材がスペック不足だったりすると途中で音声や映像が途切れてしまい、まともに内容を把握できない結果になることも。

ウェビナーの質を下げてしまいかねないので、事前に有線LANを配置するなど配信に向けた環境設備を整えることが重要です。

双方向コミュニケーションがとりづらい

オフライン会場のセミナーとくらべて、コミュニケーションにラグが発生します。
特に質疑応答の場面では、実際の会話とくらべてコミュニケーションがとりづらい傾向にあります。

参加者の動きや表情をくわしく見ることができないので、開催者側がセミナーの盛り上がりや雰囲気を確認しづらいのも弱点と言えるでしょう。

満足度の高いウェビナーにするためには、飽きさせない時間配分や、アンケートや音声での質疑応答など、最後まで視聴してもらえるような工夫が必要です。

ウェビナーのメリット【参加者】

ウェビナーを利用することは、参加者側にも多くのメリットがあります。

遠方でも参加できる

たとえばオフラインだと都心開催のみだったセミナーも、オンラインなら遠方から参加可能です。
会場から遠いことで諦めていたセミナーにも積極的に参加できるので、より有益な情報を地域差なく得られます。

会場移動の時間を削減できる

セミナー参加のために電車やバスを使っての移動時間が削減できます。
また公共機関の遅れによって、セミナーに参加できない移動トラブルも心配ありません。

移動に当てていた時間を別のことに使えるので、生産性の向上にもつながります。

ほかの作業をしながら参加できる

基本的にPCを使っての参加になるので、講義を聴きながらメモをとったり、別の作業を進めたりしながら視聴できます。

たとえば途中で別の会議や用事が入っても、一時的に席を離れることもできるのでまとまった空き時間がとれない人でも気軽に参加しやすいです。

ウェビナーのデメリット【参加者】

ウェビナーは参加者側にも、知っておきたい注意点がいくつかあります。

ネット環境を整える必要がある

スムーズに配信映像を視聴できるように、ある程度ネット環境を整えておく必要があります。

あまりに通信速度が遅いと映像がうまく再生できなかったり、音声が止まったりと視聴に問題が出てしまいます。たとえば3Gや4Gなどのモバイル通信だと、通信速度不足や通信制限が起きやすいです。

できるだけWi-Fiに接続できる環境で、ウェビナーに参加しましょう。

通信トラブルで受講できなくなるリスク

ネット環境が整っていても、当日突然の通信トラブルに見舞われるリスクはあります。

たとえば停電や通信機器の故障、PCの不具合など、オンラインならではのトラブルの可能性を意識しておきましょう。

トラブルがあっても動画の追いかけ再生ができるタイムシフトや、アーカイブ機能があるサービスだと安心です。

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ウェビナーを開催する際の注意点

ウェビナーを開催するうえで、最低限知っておきたい注意点をご紹介します。
今後ウェビナー導入を検討している方は、忘れずにチェックしてください。

ウェビナー用の周辺機器を準備する

オンラインで配信するために、まずは必要な周辺機器をそろえておきましょう。
ウェビナーに最低限必要なのはウェブカメラ、マイクです。カメラの画質やマイクの音質が良くないと、参加者に情報が伝わりにくくなるので注意してください。

マイクは服などに装着するワイヤレスタイプもあれば、会場の音を拾う広範囲の高感度タイプがあります。

また映像を見やすくするために、カメラには三脚や卓上スタンドを使うと視点が安定します。さらに照明を取り入れたり、オンデマンド配信用の動画には字幕や図解の編集を取り入れたりと、映像のクオリティに力を入れる企業もあります。

配信者・参加者の通信環境をチェックする

Wi-Fi通信でウェビナーを開催するなら、最低でも下りは1Mbps以上、上り3Mbps以上の回線速度を用意しましょう。

特に自宅からの開催だと、Wi-Fiの回線速度が遅いケースが少なくありません。
事前にインターネット回線の速度テストを実施するほか、ウェビナーで使用予定のツールでテスト配信を行ってください。

できればインターネット回線の有線化や、予備のPCも導入することをおすすめします。
使いやすさや目的、予算に合わせて機材と環境を整えましょう。

リハーサルをする

テスト配信を行うときは、通信速度を確認すると同時に、一通り講義をリハーサルすると安心です。
ウェビナーはオンラインなので、オフラインとは違った情報の伝え方、見せ方を意識しましょう。

たとえばカメラ位置が悪いと、講師の顔やホワイトボードが映らないといったトラブルが起きてしまいます。

ほかにも画面が暗すぎないか、音声は聞き取りやすいか、車の走行音などの雑音がうるさくないかなど、快適な視聴環境であるかをチェックしてください。

なお、当日は通信トラブルが起きる可能性もゼロではありません。万が一に備えて、ライブ配信ができなくなった場合の映像資料の提供や、録画視聴を提供できるサービスを活用すると安心です。

ウェビナーならではのコンテンツ構成にする

ウェビナーで参加者にしっかり情報を伝えるには、画像や映像を活用しましょう。画面共有を使えば、PCのデスクトップの様子をリアルタイムで映し出せるので視覚的にアプローチできます。

ほかにも参加者のチャット投稿や、音声での参加で、スムーズな双方向コミュニケーションを図れるツールもあります。

特にアンケート機能は、ウェビナーの質の向上に重要なのでぜひ活用しましょう。

ウェビナーとは何かを知り、活用しよう

ウェビナーは場所を選ばず、社内の会議室や自宅など、省スペースで開催できるオンライン上のセミナーです。

全国から参加者を募ることができるので、一度に数千人~1万人の集客も可能。
今後ますます需要が高まるセミナー形態です。

そんなウェビナーの企画、集客から、配信のサポート、会員管理まで一括でフォローしている専用サービスがネクプロです。

ネクプロはPCだけでなく、スマホやタブレットでもウェビナーを開催できるうえ、オンデマンド配信もOK。

ウェビナー初心者でも、当日運営が立ち合いサポートしてくれるので、万が一のトラブル時も安心です。

ZOOMやYoutubeライブだけでは実現できない、より参加者の満足度が高いウェビナーを提供するため、システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

これからウェビナー配信を活用していきたい方は、ぜひコンテンツの作り方の参考にしてください。